この手の楽曲紹介系ブログ記事についてはいくらでもインターネッツに詳細な記事が存在するので、細かな解説はそこそこに……。
2024年に出会った曲の中で、これは特にすごいぞと感じた曲について話をさせてもらえたらと思う。
01:Honey Jam - Mitsukiyo [WhiteSakata Remix]
(サブスクなし)
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
Composer : Mitsukiyo
Arranger : WhiteSakata
兎にも角にもまず今年はこの楽曲に触れる必要がある。
それは前回作成した2023年版の記事内「Bunny Bunny Carrot Carrot - Mitsukiyo [WhiteSakata Remix]」について言及した際、以下の記述を残していた。
どのアレンジもクオリティの高さと再生回数が全く比例していないので、ある日突然大バズして広くその名が関係各所に轟くことを願うばかりである。そしてあわよくばHoney Jam / Fruity Vacation / Summer Bounce / Goal Wo Nerae!辺りのリミックスに繋げていってもらいたい(言うだけタダ)
この投稿の7日後、坂田氏がX上に
任せてください やってやりますよhttps://t.co/9fStLIQAxK pic.twitter.com/vExdvAjMe8
— 坂田白(WhiteSakata) (@SkHkP) January 5, 2024
と投稿。その8日後にこのHoney jamのRemix動画が投稿されることとなる。凄すぎて新年早々転げ落ちた。
スマートフォンアプリ「ブルーアーカイブ」内の楽曲であるHoney jamのリミックス。
原曲の温かみのあるサウンドが、坂田氏のリミックスにより疾走感のあるドラムンベースに昇華されている。
前回同様キーが変更(+1)されており、0:41のフィルター表現や1:32~1:35の原曲の流れを汲んだ新解釈のアレンジ等GoodPointは枚挙に遑がないが、1:34のモモイによる「いっくよー!」のような声ネタが挿入されるのは同氏のブルアカRemix作品において恐らく初めてであり、非常に好感触。
そういう訳で本当に素晴らしいリミックスをありがとうございました。ブルアカ運営は早いとこ坂田さんをサウンドチームに加えてください(私信)
また、この記事の6日前に新しいRemix動画であるCherry Merry Berry - Mitsukiyo [WhiteSakata Remix]が投稿されているため、こちらも是非。
02:空白とカタルシス
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
作詞:永澤和真, Misty mint
作曲:永澤和真
編曲:玉井健二, 百田留衣
TVアニメ「ガールズバンドクライ」11話挿入歌としてリリースされた楽曲。
リリースを絞ったバッキバキのベースと理名女氏のボーカルから始まる相当攻めたイントロから、各パートが複雑に折り混ざるA~Bメロが印象深いが、本放送時は2番から作画パートが挟まり、これ自体がMVだったのかとその手法に驚かされた。
なお昨年リリースされた名もなき何もかもも最強の楽曲であるため、ここでトゲトゲを初めて知った読者は是非こちらも併せて視聴いただきたい。
03:Yellow Big Bang!
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
Hatsuboshi Gakuen · Shotaro Seo · Kotone Fujita · Kana Yaginuma · 瀬尾祥太郎 (MONACA) · 瀬尾祥太郎 (MONACA)
スマートフォンアプリ「学園アイドルマスター」藤田ことねソロ2曲目としてリリースされた楽曲。
今回はダンスミュージック大好きオタクの筆者が学マスに触れるきっかけとなったTame-Lie-One-Stepや、あまりにも令和のスノハレすぎることで話題となったWhite Night! White Wish!を取り上げたい思いはあったが、最終的にはやはりこの曲が学マス曲内で一番リピート率が高かった。
ソロ1曲目である世界一可愛い私のようにコーレスが捗る構成を引き継ぎながらも、よりパッション強めな楽曲に仕上がっている。
特筆すべきはやはりサビ前1:03、せーのでYeah!のコードが常軌を逸してて笑ってしまう。こんなヤバすぎるYeah!に対して藤田ことねは何も思わないのだろうか。
また2:44からのメロもかなり動きが多く、全体的にアップテンポ寄りな楽曲であることも重なって正確に歌うのが難しいパートであることが窺える。ここをことねらしい元気なディレクションで歌い上げた表現力に感服した。
04:女の子なのだ
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
music / lyrics / Movie Programming: OSTER project
Illustration: 坂本アヒル
Vocal: ずんだもん (VOICEVOX)
OSTER project氏によるずんだもんオリジナル楽曲。
絶対特権よろしく歌詞の大半を1つの主張でゴリ押す奇抜さ、そして次々に様変わりするジェットコースタのようなインストが聴いてて楽しい。
特にサビの1:08と1:13で同じリズムの「なのだ」であっても、1回目は下りクリシェで2回目は少し変化を付けている部分や、極めてメロディアスな2番Aメロ(1:32~1:38)、2:08の5度下げやフィルターがかかってくるような遊び心がお気に入り。
OSTER女史のトレードマークとも言えるいつものピアノ+ストリングス+ブラスの楽曲ではなく四つ打ちのアニソンテクノポップにスウィングを混ぜ込んだような曲調で、ベースラインもチューブ感マシマシのごん太なのが個人的に珍しい印象。半面近年の楽曲(恋の才能やえだまめカレークッキングなど)で見られるラスサビ直前の転調やメロをなぞるトイピアノ、アウトロでイキイキするアコーディオン等、新しさを取り入れつつらしさが失われていないのが大変良かった(それにしてもラスサビ直前で4回も変化させてきたのはあまりにも予想外でオタクスマイルを出さざるを得ない所ではある 好)
05:彩りキャンバス(Blue Archive OST 180)
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
作曲:ミツキヨ
スマートフォン向けゲーム「ブルーアーカイブ」内イベント「-ive aLIVE!」にてMV付で実装された楽曲。曲名は実装後から暫くの間不明であったが、7月のアルバム発売を期に正式タイトルが公開された。
この曲はとにかくギターの見せ場に飛んでおり、ド頭ソロにサビ後半のチョーク、カッティングも1曲通して常に忙しく聴き心地が非常にいいのだが、未経験者のヨシミに対してあまりにも過重労働が要求されていて笑ってしまう。
なお、NezMayo氏による本楽曲の演奏動画が公開されている。ヨシミと同色であるピンクのテレキャスを赤ジャージと共に用意する手の込み様がすごい(すごい)
個人的にはサビ6小節目ベースのスラップがサビの疾走感を加速させていて好み。
夏吉ゆうこ女史の4ピースバンド楽曲はMashumairesh!!から暫くご無沙汰であり、またこのような楽曲が聴きたいといった夢をミツキヨ氏が叶えてくれた喜びは計り知れなかった。本当にありがとう それ以外の言葉が見つからない
06:星の彼方へ
▶楽曲クレジット(公式CH動画概要欄より引用)
PlayStation 5/Windows/Xbox Series X/S向けゲーム「BLUE PROTOCOL」内楽曲。
前回取り上げた純情接近STORYでも感じているが、やはり大橋彩香×ド直球かつ前向きなラブソングはやはりどう考えても強くならざるを得ないというか強くならない方がおかしいとすら思える。
1:22等に見られるラスサビ前の上りクリシェに反して弦が下りで交差する展開が最高。1:36の複雑なコード地帯はYellow Big Bang!の3:10でも見られるので、近年のMONACA社内のトレンドなのか?と勝手に勘ぐっている。
なお本ゲームは2025/1/18にサービス終了が予告されている為、ゲーム内イベント込で楽しみたい場合はお早めに。
07:Re:fresh
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
作詞 : 安野希世乃
作曲・編曲 : 川崎智哉
安野希世乃女氏によるオリジナル楽曲。
川崎智哉氏による安野希世乃女氏楽曲は世紀の祝祭等があるが、秘めた想いや激情を密やかに燃やす世紀の祝祭とはまた別の方向で、大人でありつつもライトで明るめの曲調となっている。
1番と2番でAメロの展開が大きく異なる点が非常に特徴的。
08:守護ってルーナイト
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
ホロライブ所属VTuber「姫森ルーナ」氏によるオリジナル楽曲。
0:26や1:35等に見られる「姫であるぞ」でボーカルと全インストがユニゾンで畳み込んでくるのが非常に良い。
サビの結び方が同じクレジットのシル・ヴ・プレジデントやうい麦畑でつかまえてを彷彿とさせる。
09:てにをは
(サブスクなし?存在する場合は都度反映予定)
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
歌唱:重音テト(Synthesizer V)
音楽 映像:sabio
イラスト:https://x.com/souga_saku1
sabio/高村風太氏による重音テトオリジナル楽曲。
なお本楽曲のニコニコ版はYoutube版と異なり初音ミクVerで投稿されているが、筆者は重音テト(Synthesizer V)のソウルフルな歌唱の方がこの楽曲のパワーに埋もれずよく表現されているように思える為、今回は個人的な好みでYoutube版を取り上げることとする。とはいえミクVerの丸みある歌唱(Soft(またはWhisper?))も冒頭やAメロなどテトVerより適正が高い場合もある為、このあたりの違いを楽しむのもまた一興。
個人的には0:19や0:47、4:02等に見られる(クレジットには表記されていないが恐らく)sabio氏自身によるコーラスが美しい。1番サビ後に間奏からAメロに戻るわけだが、ブラスもコーラスもマシマシなサビから緩急をつけてシームレスに大人しめなAメロにトーンダウン出来るこのバランス感覚があまりにも技ありすぎる。要所要所に挟まるピアニカやトイピアノ、ラスサビ前のスクラッチ等も楽しい。
完全に余談ではあるが、この楽曲は過去NHK Eテレで一部時間帯に放送されていたプチプチ・アニメ「すなあそび」内楽曲である「はじめの一歩」を思い起こさせる。小さくまとまったイントロからラスサビにかけて巨大かつ壮大になっていく展開が重なるところであり、新しくも懐かしいこの楽曲に深く感謝している。
10:最高サマーがやってきた!
▶楽曲クレジット(動画概要欄より引用)
作詞:ハマダコウキ
作曲:ハマダコウキ, 三好啓太
編曲:ハマダコウキ
2024/10/27開催の音系・メディアミックス同人即売会「M3」にてリリースされた「INTERNET SUMMER VACATION」内収録楽曲。
1:32や3:38のサビ2回し目以降に挿入されるセクションの動きの多いベースや2:40からの小林ファンキ風格氏によるギターソロが非常に軽快で聴き心地が非常に良い。
夏モチーフの楽曲ではあるものの、どの季節に聴いても無条件に元気を貰える超前向き楽曲である。
この楽曲はコーラスで参加させていただいたこともあり、個人的に相当思い入れが深い楽曲である(といっても筆者は音声データを送付しただけであるが)
なお、サブスクだけでなくCD版も以下よりお買い求めいただけますので是非ご利用ください(神盤)
番外編①:WINTER and WINDOW
(サブスクはGame Versionのみ)
(フル尺配信)
▶楽曲クレジット(日本コロムビア公式HPより引用)
作詞:只野菜摘
作曲・編曲:坂部剛
歌:THE IDOLMASTER CINDERELLA GIRLS Stage for Cinderella BEST5!(イヴ・サンタクロース、一ノ瀬志希、高森藍子、高垣楓、久川颯)
スマートフォンアプリ「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」内イベント楽曲および2022年7月より1年間開催されたシンデレラガール総選挙の上位5名による3Dライブ番組「Stage for Cinderella Celebration Night」にて公開された。(実装自体は2023年12月20日であるがどうしても取り上げたく……。)
デレにおける坂部氏の楽曲はStarry NightやLast Kissなど、比較的メロウで大人な作風を得意としている印象であり、本楽曲もその流れを汲みつつクリスマスの華やかさや温かみが加えられた良曲。AメロはEギターとピアノのコンパクトな構成、Bメロからストリングス、そしてサビ直前からブラスが加わる段階的な楽曲の盛り上がりが非常に巧みである。このMVには収録されていない部分ではあるが、Dメロ終わりの間奏終わりのベースがイキイキしまくっているパートが好み。