この手の楽曲紹介系ブログ記事についてはいくらでもインターネッツに詳細な記事が存在するので、細かな解説はそこそこに……。
2023年に出会った曲の中で、これは特にすごいぞと感じた曲について話をさせてもらえたらと思う。
01:だってMy Life もっとMy Choice
我らが宮野弦士氏、2023年も絶好調。氏の楽曲でラスサビに転調が含まれるのはわりかし珍しい印象を受けた。
1:33(1番サビ終わり)の「愛して」の2拍だけインストが全く入らずボーカルだけになる構成、あまりにこだわりポイント。
あと3:09(Dメロ冒頭)の「星降る夜にSay, Bibbidi-Bobbidi-Boo」のメロ良すぎないか?となる等した。ウッキウキですわこんなん
昨年取り上げたTOKYO WATASHI COLLECTIONと同様、全体的にかなりベースに動きがあり、これが全体の聴き心地に大きくプラスの働きかけをしているように感じる。これからもブラスとベースがイキイキしたポップ寄りのファンクを生み出してほしい所。
02:ヒロガリズム
TVアニメ「ひろがるスカイ!プリキュア」前期EDテーマとしてリリースされた楽曲。
TV版とはイントロの構成が異なるので尺調整のための追加イントロだったのかしら、と思いきや落ちサビで再利用されていて大笑顔。作曲者であるハマダコウキ氏の楽曲解説でも本件について触れられており、(以下本人ブログより引用)
楽曲の展開について指示を貰っていたので、間奏2→Dメロ→間奏3→落ちサビという流れは決まっていました。2つの間奏をどうするか考えているときに、あることを思いついたのです。それは「TVで流れるプリイントロが実は間奏で、それをきっかけにイントロのフレーズに回帰して落ちサビに入るとめちゃくちゃ嬉しいのでは…?」というもの。
まんまとしてやられてしまった。こんな事されて喜ばないオタクなぞおらん。
本楽曲については本人解説の方がよっぽど面白い内容となっているため、ぜひご一読いただきたい。
03:秘密♡Melody
TVアニメ「私の百合はお仕事です!」OPテーマとしてリリースされた楽曲。
言わずと知れた超話題曲で、当時TLがとんでもなくドカ沸きしたのも記憶に新しい。
全体に技巧的かつシンコペーションマシマシなメロも非常に好感度が高いが、個人的には0:53(サビ2小説前)のコード進行や2:32~(2番サビ後の間奏)が極めて好ましい。
瀧澤氏の新境地をまざまざと見せつけられたと言っても過言ではない、そんな新たな引き出しの一曲であった。
04:人マニア
(0:52に恐怖表現が含まれるため苦手な方は注意)
原口沙輔氏による重音テトオリジナル楽曲。
タグを見る限りSynthesizer V AI版ではなくUTAU版で製作されており、これもまた楽曲の世界観構成に一役買っている。
月ノ美兎withブラクラーズによるcoverの影響もあり、2023年後半から少なくない頻度で見かけるようになった印象。
ビリー兄貴等海外系meme系の音ネタや、バキバキに詰められた音圧から繰り出される4つ打ちや1:32のシャッフル等、単純に聴いてて楽しい要素がふんだんに盛り込まれている。音楽だけでなく映像も手掛けているんですね。
05:Around and Around
TVアニメ「D4DJ AllMix」EDテーマとしてリリースされた楽曲。D4DJは1期から良曲や良アレンジを量産し続けている印象があったが、2期もかなり気合が入っている印象を受けた。
1:04~「「波打つレゾナンス」のメロがあまりにテクい。いっちゃん好き。
サビ1拍前(1:00や2:14)のアウフタクトで完全にボーカルオンリーになる部分もかなり印象的である。
近年のアニソンでは珍しく、フル尺が2分台と非常に短いのも特徴。
06:オールナイトレディオ
生配信舞台演劇ドラマ「あの夜であえたら」の主題歌としてリリースされた楽曲。
Ado氏といえば力強い歌唱が印象的だが、個人的には本楽曲でその印象が大きく変わった。
FREELY TOMORROWの頃からではあるが、Mitchie M氏のテクノやディスコファンクをJ-POP風に落とし込む技術力の高さにはいつも驚かされる。
こうしたニコニコに縁の深いタッグが、オールナイトニッポンのような大きなメディアにおいて他のアーティストと同格に扱われる現状を見ると、いい時代になったものだと灌漑深いものがありますね(老人垢)
07:Nyaightmare Party【covered by Mashumairesh!!】
(サブスクなし?なおアレンジ元楽曲は配信中)
(今回取り上げるのはこちら)
サンリオが送る音楽ユニット「Beatcats」の楽曲、Nyaightmare Partyをましゅまいれっしゅ!!一同がアレンジしたMV。
数あるロックアレンジの中でも原曲の世界観を相当大切にして制作されたことが伺える良編曲。
原曲がハロウィンモチーフ楽曲特有のゴシック系かつタックピアノやらチェレスタやら諸々含んでいるものであり、バンドアレンジとして昇華させるには難しいジャンルに思えるが、そのモチーフを引継ぎつつましゅましゅの楽曲としても成立させる仕上がりとなっている。この辺りのバランス感覚が非常に巧み。
08:Far far away
TVアニメ「幻日のヨハネ」第1話挿入歌としてリリースされた楽曲。
小林愛香氏の歌唱力の高さが遺憾なく発揮され、楽曲が持つ説得力を底上げしているように感じた。ラスサビ(3:04~)の転調時にはピアノ右にパンされる形で追加されており、更なる高揚感がリッチな視聴体験に結びついている。
12月に東京ドームで催された異次元フェスでも本楽曲が披露され、現地参戦した身としてはこれを生で浴びることができた喜びを嚙みしめずにはいられなかった。あいきゃん最高(執筆時:11/6)
→結果的に妄言となってしまったが、異次元フェス自体は素晴らしいライブであったのでOK!!(松本梨香)(追記:12/11)
09:ノートの中のテラリウム
(サブスクはGame Versionのみ)
スマートフォンアプリ「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」内イベント楽曲として公開された。2023年に実装されたイベ曲の中でも一番のお気に入りである。
作曲・編曲:seibin ←もうこれだけでこの後の記述が全部蛇足になる恐ろしい漢。
1:42~から入ってくるメロトロンとスネア+ティンパニーのマーチ感あるブリッジが面白く、それまでメロウで緩いR&B感に身を委ねていた所に突然非日常が差し込まれる感覚が非常に良い。
なの・くらうん(森久保乃々・久川凪)の間の取り方やフロウ&ライムも小気味よく、個人的にはパラッパラッパー2のステージ3「Big」を彷彿とさせる。
人生に大きく影響を与えたゲームの1つなので、少しばかり懐かしい気分になった(勝手)
10:夢のこたえ
※サイトの都合上Apple系サブスクしか表示されないが、SpotifyやAmazon music等でも配信中
TVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー 3rd Season」3話にて公開されたED曲。
08.の小林愛香氏が歌唱力特化なのに対し、落ちサビの囁くような歌唱やラスサビのこちらに訴えかけるような伸びやかな歌唱等、表現力の高さがこの曲の魅力を高い次元に押し上げているように感じる。
イントロ/落ちサビ/アウトロでエレピのみ流れる構成、とんでもなく心地いい。
2:13(2番Aメロ)で両方にパンされながら上がってくる2本のギターも隠れ良ポイント。
また4:35~(ラスサビ4小節目)の1~2番サビからメロディが少し変わる部分、曲の展開も相まり強いカタルシスを得られるのでかなりお気に入り。
11:Bunny Bunny Carrot Carrot - Mitsukiyo [WhiteSakata Remix]
(サブスクなし)
スマートフォンアプリ「ブルーアーカイブ」内イベント「船上のバニーチェイサー」のメインテーマとして使用された楽曲であるbunny bunny carrot carrotのリミックス。
キーが+1かつテンポも速めに設定されており、明るい中にほんの僅かシックな雰囲気を醸し出す原曲とは方向性を変え、バキバキかつウキウキなEDM調にアレンジされている。坂田氏のブルアカRemix4部作の中では本楽曲が一番好み。
1:04のほぼ全てのインストが同じリズムを刻むフレーズはこちらのアレンジの方がパンチが強く、聴き応えは十二分。
どのアレンジもクオリティの高さと再生回数が全く比例していないので、ある日突然大バズして広くその名が関係各所に轟くことを願うばかりである。そしてあわよくばHoney Jam / Fruity Vacation / Summer Bounce / Goal Wo Nerae!辺りのリミックスに繋げていってもらいたい(言うだけタダ)
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番外編①:Magical Melody
2022年の暮れに配信開始された楽曲につき記事のテーマから逸れてしまうものの、どうしても言及したく……。
作曲がkz(livetune)氏×八王子P氏の黄金タッグ。両社の初共作であるWeekender Girlを過去にアホほどリピートしていた筆者に深く響いた。
番外編②:トウキョウ・シャンディ・ランデヴ × よっしゃあ漢唄
パチ動画に見せかけたトウキョウ・シャンディ・ランデヴ/MAISONdesと角田信朗氏によるよっしゃあ漢唄のマッシュアップ動画。
一見とんでもなくくだらない動画かもしれないが、音源部分はここ数年で聴いたマッシュアップの中でも断トツのトップと断言してしまって差し支えない程素晴らしい完成度である。(逆にこのめちゃくちゃ凝ってる動画部分は一体なんなんだ)